一般的に多く使われているものは、「カップ型」「シリコン型」「リング型」の3種類です。
弊社では下記の商品に当たります。
「型」にはそれぞれ一長一短があり、万能なものは有りません。埋込む試料、研磨方法、埋込む数などを考慮し「型」を決めます。
次の表は、それぞれの性能を比較したものです。
項目 | PCカップ | シリコンモールド | アクリルリング |
---|---|---|---|
寸法精度 |
〇 | ✕ | △ |
耐久性 | △ | 〇 | ✕ |
取出しやすさ | ✕ | 〇 | ー |
側面粗さ | 〇 | ✕ | 〇 |
コスト | △ | 〇 | △ |
こうして比較してみると、型選定のポイントが見えてきます。目的に合わせて、ポイントとなる性能が優れているものを選びます。
寸法精度が良く、再現性のある埋込が出来ます。埋込の仕上がりも最も奇麗です。側面の透明度も高く横から試料の確認も出来ます。
カップから取り外す手間が掛かる。PCカップは表面の濡れ性(接触角)が高い素材で出来ており、従来品に比べかなり取り出しやすくなっています。
とは言え、3種類の方の中では取外す手間が最も掛かります。
寸法性が安定しているので、個別荷重の自動研磨に向いています。試作品や失敗出来ない試料の埋込にはPCカップがおススメです。
剥離性、耐久性はNo.1です。ストレスなく樹脂を取り外し出来る上、長く使用出来ます。
ゴム製の為、多少の歪みが発生するので、寸法精度が他の型よりも劣ります。側面の表面が荒いので透明度が落ちます。
側面を見たい場合は、側面も研磨する必要があります。
自動研磨の場合は全体荷重での研磨が向いています。側面から試料の確認が必要のない試料はシリコンモールドの検討をおススメします。
ガムテープ等の粘着面にリングを置き使用します。埋め込んだら型のリングごと研磨が出来るので最も簡単に埋込作業が出来ます。
側面の試料の確認も、リングのレンズ効果で大きく見えて確認しやすいです。
リングと樹脂の間に隙間が出やすいです。収縮率の高いポリエステル樹脂等との相性はよくありません。
リングの内径が埋込スペースとなる為、他の型よりも試料の大きさが制限されます。
自動研磨の場合は個別荷重での研磨が向いています。大量の試料を一度に埋め込む場合等におススメです。
埋込備品