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  • 研磨
2022.09.22

研磨消耗品の基礎知識 ~砥粒形状編~

砥粒形状には単結晶、多結晶、天然と3種類があります。形状の違いが研磨に与える影響は少なからずあります。それぞれの特長を捉えて、形状の選択を行いましょう。

砥粒形状

【砥粒形状のイメージ】

  • 単結晶

単結晶は立方体のように整った形状です。研磨出来るエッジの箇所が少ない為、研磨力は落ちますが安価です。試料に砥粒が刺さってしまう場合等は、単結晶にすることで軽減出来る場合があります。単結晶は、研磨量が少ないので切削力が弱いと言われるのですが、 実は単結晶が最も切削力が強い砥粒形状です。単結晶は形状が安定しているので破砕性(割れやすさ)が他の形状に比べ低く、試料に当たった時はしっかりと削ることが出来ます。その為、硬度が高い試料では単結晶の方が早く研磨できる場合があります。ただ、奇麗な形状がゆえエッジが少なく破砕し難い特徴から、エッジが鋭利でなくなると研磨力が落ちてしまい、研磨材としての寿命は短くなってしまいます。

  • 多結晶

多結晶は金平糖のような形状です。多結晶は研磨力があるとよく言われていますが、正確に言うと研磨スピードが速く出来る形状です。エッジが多いのでどこに当たっても削ることが出来るので、他の形状に比べ早く研磨が行うことが出来ます。再現性が高く、研磨時間の短縮も出来るので、試料研磨においては多結晶が最も適していると言われています。欠点は、価格が高くなることと着色が出来ないので粒度を間違えることがある点です。

  • 天然

天然は特に形が整って無い不定形な形状です。性能も価格も単結晶と多結晶の中間辺りに位置します。若干再現性に劣りますが、研磨力は多結晶と同等程度あります。破砕性が高いので使って行くうちに徐々にソフトな傷になっていきます。天然の特徴は見方によって良し悪しがあり少しクセのある形状ですが、特徴を理解して使用すれば良好な研磨が行えます。自動研磨よりも、微調整が行える手研磨での使用が向いていると言われています。

項目 単結晶 多結晶 天然
遊離性
研磨力
再現性
管理のしやすさ X
コスト
特記事項 刺さり難い 時間短縮 手動研磨に

研磨材

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