熱間埋込用樹脂
アクリルK(粉末)
型番 : 1821
- 熱間樹脂
アクリルKの概要
アクリルKは、アクリル樹脂の平均的な性能を大きく振り切って設計された樹脂で個性の強いユニークな樹脂です。特定の性能を特化させた反面で、特定の性能が劣っています。劣った性能が許容出来る場合は、アクリルKは非常に有益な埋込樹脂になります。特長と欠点をご確認頂きご判断して下さい。試してみたいと思われた方は、無料サンプルからご請求下さい。
アクリルKの特長
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スピード硬化性
通常アクリル樹脂は熱可塑性の為、冷却時間を長くとらなくてはなりませんが、「アクリルK」は効果が早く「アクリルH-2」と比べ約半分の冷却時間で硬化し、溶け残りのコットンボールの発生も非常に少ないです。フェノール樹脂と同じパラメータで使用しても問題ないレベルのアクリル樹脂です。完成後白いモヤが掛かったような状態になる場合がありますが、時間が経つと消えていきます。水道水で冷やすと早くモヤは消えます。透明度は中の試料が問題なく確認出来るレベルですが、若干青みがかって見えます。
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低圧 or 低温で成形可能
低圧で埋込を行いたい場合、約100bar の圧力で埋込が行えます。正し、温度は180℃ 以上で保持時間を長くする必要があります。
低温で埋込を行いたい場合、約100℃ の温度で埋込を行えます。正し、圧力は280bar 以上で保持時間を長くする必要があります。
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超低臭タイプ
アクリル樹脂は特有の刺激臭を持っており苦手な方もいると思います。アクリルKはその臭いを抑える設計がされており、通常作業では気にならないレベルの臭いです。アクリル臭が苦手な方にお勧めです。
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バリの発生が少ない
埋込成型後に発生するバリが他の樹脂に比べかなり低いです。バリはモールド内に落ちて蓄積すると装置トラブルの原因となりますので、定期的なバリの清掃が必須です。日常業務が忙しく清掃する時間が取れない場合は、樹脂をアクリルKにするだけで定期清掃の頻度を大幅に減らせます。
アクリルKの欠点
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アルコールに弱い
アクリル樹脂は元々アルコールに弱いですが、アクリルKは通常のアクリルよりも耐アルコール性能が落ちています。アルコールに反応して表面に白い結晶が出てきてしまう為、アルコールでの洗浄やアルコールベースの潤滑剤は使用出来ません。
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硬度が少し低い
一般的なアクリル樹脂の硬度ですが、「アクリルH-2」に比べると劣ります。硬度が高い金属の埋込には向いてないと思われます。
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密度が低い
体積辺りの粉末密度が低い為、cc, ml 単位の体積で計測すると「アクリルH-2」等のアクリル樹脂に比べ少し多めに投入する必要があります。g 単位では変わりません。その為、中間ラムを使用した2個埋込は難しいです。
アクリルK(粉末)のラインナップ
型式 | 容量 | 色 | 価格 (税抜) | 1kg当たり (税抜) | ※ 納期目安 |
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1821 | 2.5 kg | 透明 | ¥7,800 | ¥3,120 | 〇 |
※ 納期目安:〇 1週間程度、△ 1か月程度、✕ 1か月以上
在庫、物流等の状況により納期が前後しますので、あくまで目安とお考え下さい。納期の詳細についてはお問合せ下さい。